連載:至誠の覚醒 第2話「綱島から、世田谷へ」
小学校の4年か5年の頃だった。
杉浦友子という子がいた。それ以上のことは、うまく説明できない。ただ、その子と同じ場所にいたかった。それだけだった。
引っ越しが決まった。父は東京電力に勤めていた。社宅は、横浜の綱島にあった。松下通信工業の工場の角を右に折れ、東海道新幹線の手前に立つアパートだった。
進学先は、世田谷区立富士中学校に決まっていた。
毎朝、綱島から東横線に乗った。電車は満員だった。体とカバンが引き離された。床から足が浮いた。それでも私は毎朝、渋谷へ向かい、バスに乗り換え、富士中へ向かった。一時間以上かけて。
一年間、続けた。
その一年間で、杉浦友子に一度も会うことはなかった。同じ学校にいるはずだった。それでも、廊下ですれ違うことも、同じ教室に入ることも、なかった。
ある朝、私は気づいた。会えない、ということに。
それ以上でも、それ以下でもなかった。
私は翌年、綱島の次の駅、大倉山にある大綱中学校へ転校した。
(つづく)R090311

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